やなぎみわ「グランドマザーズ」展


TOKYO SOURCEでもインタビューしているやなぎみわ
http://tokyo-source.heteml.jp/interview.php?ts=46の写真美術観での展示「マイグランドマザーズ」にいってきました。

東京都写真美術館

今年6月からのベネツィア・ヴィエンナーレの日本館展示も決定し、国際的に活躍している気鋭の現代アート作家で、「エレベーターガール」など現実感が希薄で寓話性の強い写真作品は、見ていてはっとするような怖さとソリッドさを持っています。


そんな彼女の今回のテーマは、「若い女性が想い描く50年後の姿」。それはもう多彩で、テーマパークの社長あり、占い師あり、アメリカをアクティブに旅する姿あり。。
ただ全ての作品が50年後という設定でありながら、写真から強く伝わってくるのは「ここではないどこか」感。単純に50年という年月を重ねただけではない、虚構世界が一点一点細かく描かれているように感じた。

たった一枚の写真(構図や表情一つ)で、その女性の生きた背景や想いが表現されているのはすごい。さらに思うのは制作に協力した女性たちが通常想像する成功や豊かさをイメージしていないところは面白いと思った。女性ならでは、というか、金や名誉ではなく、自分を極端に追求していて、さらに世界とも微妙な距離感で関与している。男が考えたんじゃ、こうはいかないだろう。男なら似たような未来しかイメージできないんじゃないかな〜。



はでな色彩で虚構を描くという点で、アニーリーボヴィッツを思い出したし、さらに女性性の点でシンディ・シャーマンなんかもイメージしたり。




TOKYO SOURCEでは、雑誌「広告」でも記事を掲載している。まさにウェブから派生したクロスメディア

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