最終出社日

現職でのさいごのお勤めの日を終えました。
午前中から総務で諸手続きを終え、本社の方々に挨拶。その後、所属するビルに戻り、挨拶回りを時間に追われつつ行いました。


昨日まで下版していたり通常の業務をこなしていたので、自分の中で「退職するんだ」という準備はまったくなかったのだけど、その日はとてもあっさりと、日常の一日と同じように訪れて、過ぎていきました。


前日・当日と飲んでくれた前・現部署の有志の方々。
おそらく仕事もたてこんでいるだろうし、体調不良の中、参加してくれた人もいて、
ほんとうにありがたいことです。


ホントにたいしたこともしていないどころか、迷惑ばかりかけていた自分のために、いろいろと手配してもらったり、コトバをかけてもらったりして、申し訳ない気持ちにさえなってしまう。とてもありがたいことです。


そして今日、各部署を回っていて、挨拶をしながら…

もうこの会社に出社することないんだなぁというまるでリアリティのない…
でもそんな現実に身体を徐々にならしていくようなそんな時間でした。


今の会社には6年と3ヶ月。
25歳のときから通わせてもらっていて。


今振り返っても、いっつも気持ちが先走っていたり、周りが見えてなかったりで、不器用に、周りに迷惑をかけてばかりの6年間だったなぁと我ながら思う。


やりたいことがありつつも、それをうまく形にでききれなかったり、会社の向いてる方向とフィックスできていなかったり。そんな前半。
そして地図の部署では、まったく違う仕事へのスタンスで、そのおかげで自分を捉え直すことができたし、まるで異なる雰囲気の部署の人たちと仕事を共にして、視野を拡げることもできた。


そうして。
あがいたり、押したり引いたりしているうちに、いつの間にやら仕事をこなすことを覚えてきたのがここ最近だった。


あまり青臭いことを言うとなんなんだと思われるから控えているのだけど…


でもまぁ言ってしまうと。


しごとのためにどんだけ努力できてるか、ということについてココ最近は自信を持てていなかった。その方向性や質はもちろん問われるべきだろうけど、それ以前にしっかりと努力できてる自分を認めることが出来てないって、なんだかなぁなぁで生きてるみたいですごくしっくりきてなかった。それって、「やってダメ」じゃなくて「やらないでダメ」と決めつけていることだから。なんだかそういうのって、すごくかっこ悪いなぁって、自分で思ってたりしていた。


転職の理由って、会社の環境や、人間関係や待遇や。きっといろいろある。だけど、自分の場合はあまり周りのことに原因を求めてない。(悪く言うと周りに興味がない?)
そうじゃなくて、今どんだけ精力をつぎ込めているかという「自分」が指標になっている気がする。
その点で考えると…与えられた仕事や部署の構成や日本経済や業界同行や…そういうことはきっと二の次で。
じぶんがどれだけ親身に取り組めるか、それが優先順位の高い指標なのです。


自分の原点は、10年前に心に留めた「本は世界を変える」という確信。


それだけをわりとしつこく執念深く心のどっかで思っていて、
だからこそ自分で本を作りたいと虎視眈々と、ときには現実逃避のように目論んでいたし…
それに向うために動きたいという想いは今でも変わっていない。


だから今の部署ですごくいろいろ教えてもらって、人間関係も(わりと?)良好で、待遇への爆発的な不満があるわけでもない、そんな現状を…それでも変えたいと思ってしまって。



多々リスクはあるんだけど、リスクをとらないと現状は変えられないので。


サッカーの岡田監督が言っているように、リスクをとることを楽しもうと思います。



今日一日、もったいないことしたかなーなんて後悔を感じさせるくらい、良い会社、素敵な環境だった。ここで働けたことは正直、とても幸せだったと今は思う。


まぁだからこそ、この先もがんばろうと思えるのです。


きっとこれまで過ごした6年間がそう思わせてくれるのです。