メリケンサックとユニコーン

観てきましたよ。『少年メリケンサック』。

随所に笑えるポイントも多々織り交ぜられており、予想に違わぬ面白さでした。


ストーリーは、再結成された中年バンドとツアーに同行することになったマネージャーのドタバタ珍道中。




そんな笑いの中にも、クドカン的「中年」論が。
バンドは25年前の動画を観た客が殺到するも、現在50超えのおっさんは
ライブでド下手だし、若者バンドに小馬鹿にされるしで散々。
それでもツアーを続けようと決意する裏には、
自分たちがやりたいからやる、という開き直りのような強さがあったわけです。


期せずして、その夜にテレビで再結成したユニコーンのスタジオライブを観ました。



解散してからだったその存在を知ったバンドなのだけど、
今日観たその演奏の感想は、とにかく楽しそうだったんです。
曽我部バンドなんかを観ていてもそう思うだけど、若い頃いろいろあったにせよ
それでも続けているおっさんバンドって、なんだかもう「楽しそう」なのがひしひしと伝わってくるんですね。


自分なんかも、映画の中の若者バンドみたいに
「再結成なんてするもんじゃない。しょせん金でしょ?」
って、先入観で思ってしまっていたのだけど、そうじゃなくて、彼らが動いているのはもっと単純なもの、若い頃に持っていたような純粋な「楽しいからやる」という衝動なのかもしれないな、って。


それに対して、若いくせに「しがらみありき」で色眼鏡でモノを観るのは
なんか違うのかもな〜って思わされたのです。


結局、世の中の中年世代が楽しそうだと、若者も安心して歳がとれるよね。
あぁ、歳食ってもかっこわるくないじゃん。むしろつきもの取れて楽しいんじゃん?なんて思えたら、若いうちに若年寄みたいな変なしがらみにからみとられることもなくなるんじゃなかろうか。そんな期待の込められた映画だったのかも、と勝手な解釈で思ったわけなのです。


いろいろ見所はあるけれど、
まぁもちろん、宮崎あおいのかわいさはぶっちぎりなので
それも見逃さないように。