ドキュメンタリー

NHKの『プロフェッショナル』とTBS『情熱大陸』と言えば人物ドキュメンタリーの王道ツートップといった感じで、ついつい観てしまう番組でもあるのだけど、
どちらにもそれぞれ独自の面白さがある。



『プロフェッショナル』の魅力は静謐感。
「プロフェッショナルとは?」の文字の浮き上がる瞬間の
あの背筋が伸びる感覚。


音を一切断つことで、視聴者の注目を集める。
逆転の発想。
笑いや言葉を絶やさない他の多くの番組とは一線を画している。



そして、『情熱大陸』。
今週のAERAの巻末で鈴木おさむが書いていたのだけど
こちらは本音を引き出すのがうまい。
充分有名なはずの人物が、ふと知られていない顔を見せる。


そのためにスタッフは3ヶ月以上も張り付いて、「ウザイ友達」になるんだそうだ。「ウザイ友達」とは出演者に「また来てるのかよ!」と思われるほど密着して、同じような質問を繰り返す。気付いたら、口調もナチュラルになってしまうんだと。


そして、わざとカチンとくるような質問をする。

そういえば、番組を観ていて「こんなぶしつけなことよく聴けるよな〜」と思うことは多々あった。あれは実はスタッフの狙いだったのだ。(あくまで鈴木氏の推測によるとだけど)。

人は、得意分野を挑発的に聴かれる方がつい熱く答えてしまう。
「その人が愛していることに対してわざと逆の球を投げる。」そして「すぐに褒める。」高等なテクニックじゃないですか!


こうやってあの本音の部分の発言が引き出され、あそこでしか観ることの出来ない人物像が構築されているというわけ、らしい。。


情熱大陸のドキュメントをやったら面白そうだ、と思ってしまった。