蜷川実花@オペラシティ

蜷川美花の回顧展〜地上の花、天上の色〜がオペラシティで開催されている。
[http://www.operacity.jp/ag/exh99/
:title]
有名な極彩色の花々から有名人のポートレイト、旅の写真など500点もの作品がテーマごとに展示されている。写真展にしては珍しく客はほぼ若者で占められていた。後半では行列になるほど。それだけ若者に支持されていると言うことか。


蜷川実花の写真は、その余りの色の強さからか、現実感が薄れている。写真に写った被写体はどこか別の世界の別の生命のような、虚構性を強く感じる。色のインパクトとともに、どことなく落ち着かない「ここではないどこか」に引きずり込まれる強烈な世界観があるのだ。


さらに「金魚」や「造花」といったテーマでは、その世界観が「生」と「死」の曖昧さを表出しているように見える。
色だけを取り出されて空虚な金魚。
まるで永遠の命を得たような偽物でありながら本物のように輝く造花。


「死」のイメージもまた、ここではないどこかであるからだろうか。

その虚構性が蜷川実花の唯一無二の世界なんじゃないかと思いながら、観ていた。



特に面白いのは、有名人のポートレイト。
まるで別人になったようなメイクとスタジオ作りが素晴らしい。

海外の広告・ファッション写真のようなエッジの利いた写真に仕上がっている。

日本の写真家ではなかなか観ることが出来ないのではないでしょうか。


↑献花がいっぱい。意識してる。。


↑だめ?