上海〜杭州ツアー② 寧波

中国人の接客の悪さを象徴する逸話で、列車のチケットを窓口に買いにいくと、決まって「没有(メイヨー)」と即答されるという話を聞いた。メイヨーとは「ないよ!」ということ。つまりチケットを売るのがめんどくさいから、あってもなくても即座にメイヨー。職務怠慢だろうと言う気もするのだけど、らしいと言えばらしい話。訊いたところによると窓口から3m先から叫ばれることもあるという。どれだけおおざっぱなんだ。
 実は、かつて二年前に北京と上海を訪れたとき、中国人のあまりのがさつやおおざっぱさにほとほと辟易し、よい印象を持ち帰れなかった経験がある。そのことがあったからか、道中はいつも中国人と日本人の気質の違いを意識していた。それは今巷を賑わせている餃子や外交などの問題の根底を理解するヒントになるような気もしたからだ。

 さて、ところ変わって寧波の観光スポット、天童寺。ココは曹洞宗大本山で、日本の永平寺のモデルになった寺でもある。修行僧が住み込んでおり、今は四川の地震に対して、供養の祈りを捧げている。寺には弥勒菩薩や四天王像があり、信者も多く訪れ、熱心に線香を灯している。 

↑天童寺、入り口

↑四天王の像。表情がかわいい。

↑仏殿前。四川地震追悼の垂れ幕が

↑僧侶は修行中

↑黄色い帽子は国内ツアー客の目印

↑なぜか写真撮り放題のお釈迦様
 実はつい先週に永平寺を訪れたばかりでその作りの違いがすごく興味深かった。思うのは、天童寺は寺の作りや壁の色、菩薩の安置のされ方などチープ感を感じるのに対して、永平寺には近寄りがたい雰囲気があり、俗世と切り離された別世界の空気が流れていた。それは何を神聖と思うかの民族性の違いから出るものなのかもしれない。中国人が永平寺を訪れてどのように思うのか、ちょっと興味深い。

 次の訪問地は「天一閣」。
ココは中国最古の書庫であり、30万冊の蔵書を持っているとのこと。蔵書を守る仕掛けがあちこちに施されていて書庫の前には池があって消火に使われたとか、本の近くには石灰が置かれ除湿の効果を狙ったとか。ちなみに昔は女性は本を読むことが出来ず、子供も入ることが許されなかった。なんて息苦しい世界!


↑中国風の作りですね〜

↑廊下にも赤い提灯

↑実は寧波は麻雀の発祥地

夜は寧波の夜景を堪能。意外にも大きなビルが建ち並ぶ近代的な街であった。どちらかという上海風の街かな。巨大ショッピングモールもあり、日系企業も多く進出している。古来より日本との往来は盛んな街だったのだ。



↑夜景スポットがいくつかある