『TiTle』休刊に思うこと


毎月チェックしていたわけではないけれども、必ず特集には目を配っていた雑誌の一つだった。CM美女図鑑から写真・クルマ・宿・グルメ・企業などなど、切り口が多彩で、他のライフスタイル詩に比べても自由な雑誌。派手さはないけど、ちょっと気になる存在というか。

しかし同時に誰が買っているんだろうという疑問も抱いていた。広告は入ってるようだったけど、実売がないといくら広告で稼ぐ雑誌といったって、やっぱり存在感は示せないんじゃないだろうかと思ってみたりする。


ネットの影響で雑誌離れが進み、実売が右肩下がりな現状。広告的にはターゲットメディアとしての役割を与えられ、女性誌に顕著なように広告で稼ぐ。それが雑誌のいまあるビジネスモデルになっている。
そんな中で、ちょっと高級目な作りで所得と感度の高い読者へ訴求する、というのはアリな形態なわけで、文藝春秋というブランドや「クレア」のノウハウなどあれば、成功してしかるべきのように安直に考えてしまうけど、(当然のことながら)ことはそう簡単ではないらしい。

ココ最近、雑誌の休刊が相次いでいる。
好きなところでいくと「トキオン」。びっくりなところでいくと、「ニキータ」「ディア」「主婦の友」あたり。
個性のなさが休刊に繋がるのか、というとそうでもなく、個性ありまくりなのに休刊を迎えたものもある。長く続けることだけが全てではないけど(役割を全うしたら引くのもありだ。時代とともにあるのだから)雑誌の隆盛には「元気」があるかどうかが判断材料になる気がする。なんとなくだけど。

話題性は、その雑誌のファンならずとも耳に入ってくるもので、どんな雑誌だっけ?ってぱっと思いつかないようでは、たとえファンがついていたとしてもなかなかムーブメントにならない。


フリーペーパーも含めると大量の雑誌が市場に出回っているわけだけど、この雑誌の愛読者です!っていうことがステータスになるような、自己紹介につかえるような個性の際立った元気な雑誌。それが今後、残っていくんだろうと思います。えらそうな感想だけど。