『プロフェッショナル 〜キュレーター 長谷川祐子〜』


キュレーターという仕事に漠然とした憧れを感じていたこともあって、すごく興味を持ってみた回だった。とはいったものの、どんな仕事をしているのかは見えないし、展覧会に足を運んでも名前や顔は見えてこない。

http://www.nhk.or.jp/professional/backnumber/071218/index.html


だけどその存在ナシには、美術館の展示は語ることは出来ないのだ。当然ことだけど。


かもたまたま、先日観てきて興味をそそられた現代美術館の「Space for your future」の展示裏側ものぞけて、面白かった。

http://www.sfyf.jp/


「緊張とリラックス」「チラリズム」など、観客の嗜好をロジカルに分析した上での展示の順序を決める。自分の目にした展示を思い返しながら、「なるほどー、あそこがチラリズムかー!」と納得することしきりである。
一方で、アーティスト(自由奔放で奇想天外なことをいう)と現場での実現性との間を取り持ち、着地点を探る。
本当に、「アートの力」を信じ、作品を愛してないと出来ない仕事なんだと思う。

まるで編集者のようなものだ。


たった一時間の間だけど、彼女の経験と実績に裏打ちされたコミュニケーションとディレクションに、かなりのものを感じた。
でもそこに至る過程で、虚無感や挫折感を感じたこともあった。
ただそこから、行動に移し、想いの実現を勝ち得るストーリーには、どことなく励まされる想いだ。


やはり情熱がないと、物事は前に進まない。

もちろん、才能や能力はいる。
けど、その前に必要不可欠な物は、必ずあるはずなのだ。