「森村泰昌―美の教室、静聴せよ」展

横浜美術館

横浜まで行って来ました!

森村泰昌の作品を授業形式で、観ていこうという展示。
この企画は面白い。
全員に必須でイヤホンが配られる。
そこで森村本人が作品について解説を試みる。


彼の作品は要するに、本人になりきる、モノマネだ。
ゴッホ肖像画の人物になりきったり、フェルメールの絵画の中の擬似空間を作ったり。



小物までかなり精緻に作られていて、ここまで本気でやられるともう笑うしかない。



モナリザに別の人物がすり変わって登場する
。それだけでおかしな感覚を覚える。
違和感。笑い。

こんなに似てるのに?


結局、本物と偽者の境とは何か。
美しいと感じる根拠、とは何か。
彼の作品は、そこに横たわる先入観のようなものを、いとも簡単に揺るがす。
周りの評価に寄りかかって、美しいものと決め付けて、観る。
そういう作品の味わい方に、一石を投じているように思える。



そういえば、全然関係ないのだけれど、最近パフィーにはまっていて。
そうあのJ-POPの。


奥田民夫のアレンジにはビートルズやら先人の名曲のフレーズがちりばめられていて、それを現代のリスナーである我々は、気持ち良く享受する。


それはパクリか?

オリジナルではないから価値が下がるのか。


そうじゃない。
むしろパフィーで僕らは踊れるし、充分気持ちよくなれる、ということを知っている。


結局、世の中にオリジナルはない。


これが最近強く意識する、世界の定説。









↑本が飛んでいる。



↑入り口。カルティエ=ブレッソンのスペイン内戦時の写真を元に作られたもの