午前〜13:30 釜山 金海空港 入国  
バスにて釜山から慶州へ移動
釜 山:人口400万人。福岡からは250km。飛行機では40分の近さ。対馬までは50km。空港のある金海市は、釜山市の郊外にあり、サンチュなどの野菜の栽培が盛ん。
慶 州:かつての新羅の都。人口25万人。当時の瓦屋根の街並みがそのまま保存されており「屋根のない博物館」と呼ばれている。瓦屋根の指定地区で、建物を立てる際には瓦屋根にすることが条件付けられている。ガソリンスタンドや高速のインターまで瓦屋根が施されているという徹底ぶり。街は南山など周りを山に囲まれている。道路には桜が多く植えられており、桜の名所としても有名。私たちが訪れた時期には「花祭り」(7/8)の準備として各所にブッダが描かれた提灯が吊り下げられていた。
街の東に位置する世界遺産、仏国寺と石窟庵が見所。テコンドー発祥の地でもある。

石窟庵:751年に建てられた石窟庵は、年間250万人もの観光客が訪れる韓国でも有数の観光地。
ドーム型の庵の中に、山の下から持ってきたと言われる大きな石を削って作った高さ3.4mの釈迦如来坐像が安置されている。石窟像は海の風を受け、気候の変化の激しい気候に合わせて、当初は自ら換気や湿度調節の出来る機能を有していたが、1910年日本軍統治下による補修作業の際にコンクリートによって塗り固められてしまったため、その機能を失い白化現象が始まり、人為的に湿度調節などをしなければならない状態に陥った。そのため、現在は如来像はガラスに覆われており、撮影も禁止されている。
 如来像の右手は悪人を抑えるよう下を向いており、左手は地球を乗せるかのように上を向いている。後ろの蓮の花が仏像から離れており、これによって下から仰ぎ見た際に、蓮の花の一枚ずつの間隔が同じに見える工夫がされている。日本と同じように仏教を信仰していながら、韓国では石を材料として如来像が作られている。このあたりの日韓の文化の共通点と相違点は興味深い。
1995年、韓国では初の世界遺産に登録されている。


←通常は撮影できない如来像(写真提供観光公社)背後の蓮の花は後ろの壁に付いている

↑山の上に見える石窟庵



仏国寺
:751年の3国統一後に建てられてた寺。かつては60余りの木造建築が建てられていたが、1592年文縁の役の際に多くの寺院は焼失した。いろいろな宗派が集まっており、まさに仏の国の寺と呼べる。

紫雲門 :三十三段の階段がある。(三十三とは天に向かうという数字の表れ。京都・三十三間堂然り)寺院の中の門は全て南を向いている。かつて新羅時代は階段の下の方まで池に浸かっていた

大雄殿:
屋根は蓮の花をかたどっており、また入母屋の瓦はチョゴリの袖の形をしている。これはゆるやかなカーブを描いているチョゴリの袖が、韓国人の情けを表しているという意味。
穴からお釈迦様の顔だけが見えるような設計になっている。また寺院の階段の幅は狭く、正面を向いて降りることが出来ない。これはお釈迦様にお尻を向けて降りることのないよう、わざと狭く作られている。(階段幅が狭いため、参拝者は横になって降りなければならない)
寺院の周りの石段は、木の根が寺院に入り込んで根底が揺るがないように7m下の深さまで敷き込まれている。



夜*月光の歴史紀行。雨のため、室内にて民族楽器の演奏と民族衣装を体験。その後小雨の降りしきる中、歴史紀行の舞台となる寺院のライトアップを見学。その際、願いことを書いた提灯を持って歩く。
晴れていれば、よい催しになると感じた。慶州ヒルトンにて宿泊。