夕学五十講「ヒットに方程式はあるか」

今日は丸ビルでこれを聴いてきました。
講師紹介 | 夕学五十講

ヒット商品の作り方に方程式はあるのか、
そのために何が大切なのか、実際にヒットに繋げるためのスキルや力はなんなのか。
売れた本の事例を基に、ときに脱線(でも面白いエピソード)しながら、あっという間の二時間でした。


まぁ内容はブログでかくことではないので控えるとして、
話の中ではっとしたエピソードがありました。


それが「携書」ができるときのお話。


「新書」のシリーズを作ろうとした時に、社内では他社の価格や装丁と同じものを作ろうとした動きがあったそうだ。でも、そこで社長自ら、「なぜほかと同じにするのか」と社内に対して、したのだそうだ。


出版物に限らず、たいていのことはどうしても作り手思考になりがち。


そんなときは、「本質を見る」「お客様を見る」ということを大切にしなさいと言っていた。


(そこから値段や装丁もすべて見直されて、他社の新書とは全く別のものになったし、読者の評判も上々だったそうだ)


そんな話を伺いながら自分のことを振り返ると、地図の範囲や仕様を考える時、「観やすいから」よりも「コストが安いから」「作りやすいから」ということを無意識に優先していることにはたと気がついた。
しかもたちが悪いことに、それは「当然のこと」のように自分に刷り込まれている気がした。


逆に今の部署に来た2年前は、作り方なんて全然知らなかったから、というか知らないことをいいことに、そんなに地図が詳しい風に作るけど読者に伝わんなかったら意味ないじゃんよ、と(やや斜めに)モノを見ていた。うん、知らないっていいことですね。


おそらく。
作り手視点でモノを作ることって、ときに大切だし、一面ではコストカットになって多大なリターンがあるのかもしれない。
でも、なんというか、思想の問題なのかもしれないけど、自分が関わっている商品で「作りやすいし」を自分の中での動機付けにしているのなら、「はぁ?」って自分で自分に突っ込むべきだ。
それを判断基準にしているうちはいいモノなんてつくれっこないよ。
改めて、そう感じたんだよね。


ちなみに、別にいいモノをつくるためには、採算度外視、コストも時間もかけてよし!と言っているわけではないです。



なんというか、きっと自分は売れるものに携わりたいんだね。
そして同時に売れるためだけで思想のないこともしたくない。
作ると売るにどちらにも関わりたいんだな。
なんてわがままなんだろうか。