1Q84 book3を読了。

1Q84 BOOK 3

1Q84 BOOK 3

最初に言っておくと、僕はハルキ好きです。(ハルキスト?)
なので内容がどうであれ、あの文体に触れ、物語に浸っているだけで、充分楽しめてしまうのです。世界中にいるであろう似たような趣味の方には存分に楽しめる3冊だったんじゃないでしょうか。


だから、批判の材料になるであろう「結局、リトルピープルってなんだったんだよ」とか「ふかえりはどこへ??」などの文脈の話にはほとんど興味がありません。
というのも、問題のすべてが奇麗に解決され、謎が解けるなんて、元々期待していないから。

出来事もエピソードもすべてはただそこにあって、ただ読まれることを待っているだけなのですから。あとはそれを自由に解釈する読者がいるだけだ。


それでも今回は物語が非常にシンプルだなぁと感じた。物語の「語り」が親切というか。なぜだろう。「10歳で出会って離れ離れになった30歳の男女が、互いを探し求める話」というシンプルなテーマがそう感じさせるのだろうか。いや、もちろん様々なメタファー/メッセージが隠れているということはあるのだけど。


初期の頃からすると随分、メッセージ性が込められているように、感じる。



でもこの話って、本当に3巻まで書くつもりだったのかな。
読み終わった今でも、1・2巻でいったん終わらすつもりだったんじゃない? と邪推してしまう。もちろん3巻を読んでこそ、腑に落ちる部分も多々あるのだけど、それでもやっぱり。
それは3巻の物語が、拡散的じゃなく、井戸に潜るような思索的なものだったからだろうか。



また、(勝手に)じっくり「感想文」でも書いてみようかなーと思ってます。