マネーの暴走

マネーの暴走が止まらない、という番組を観た。

http://www.nhk.or.jp/special/onair/080623.html

サブプライムが破綻を来した今、世界中の金が石油になだれ込んでいるのは周知のこと。
そのマネーを「暴走」とし、世界中を混乱に落として入れているモラルなき投資を誰も止めることが出来ないという恐ろしい内容。

これまで中途半端にしか理解していなかったサブプライムだったが、改めてそのひどい内容を聞き、アメリカって本当に恐ろしい国だなってびっくりさせられる。

「誰もがマイホームを持つのは夢だ」
アメリカではその夢を叶えることが出来る!」

どこかのちゃちな勧誘かと思うようなうさんくさいきれいごとを並べて、貧乏人を騙してしまう。
家がこの先、値上がりし続けるなんて夢物語を一国の(それも世界最大の先進国の)大統領が声高に喧伝してしまうなんて、どれだけおそろしいんだ。。

さて、そのサブプライムで結局、搾取される側なのはそのアメリカンドリームに乗ってしまった貧困層
そもそもサブプライムという、返済的に優秀ではない(返済能力に疑問の残る)層にまで、そんな夢のような言説を国家単位で創出して、経済を回してしまおうとするアメリカの経済至上主義は本当に気持ちが悪い。そのおかげでここ10年間
経済も好転していたというからなんだかなぁって思ってしまう。


そもそも、グローバリズムとかネオリベラリズムとか。
石油の価格や日本の少し前の好景気もそうだけれど、机上の部分で金持ちが金を動かして、それに対して実体経済も振り回されるというなんだかヴァーチャルな薄気味悪い部分が多々ある。
実感が伴わない値上げ。金が回ってこないのに、価格だけ上がる。金が余っていても、金持ちに集中する。

そしてそれが資源や穀物の価格も高騰させて、貧困国の飢餓にも影響を与え、砂漠化・環境問題も加速させる。
社会主義が敗北して、資本主義、サイコー!みたいに世界中が傾いていったとして、今の世界とこの先の未来と。あまり明るくはないんじゃないか。どこかで手を打たないと、国家レベルを超えて、恐ろしいことになるんじゃないか。人間の欲望には際限がない。それが世界を悪い方向に動かしていくんじゃないか。そう思わされる内容だった。