あの悪夢から2年8ヶ月
オーストラリアといえば何か。
人それぞれイメージされるものがあるだろう。
だが、僕にとってのそれは、カイザースラウテルンでの放心状態の記憶に違いない。
日本1−3オーストラリア
スタジアムで隣に居合わせた日本人は、
帰りの便があるとかで日本の勝利を確信して前半終了で席を立った。あの当時は、僕もあんな衝撃的な幕切れになるとは思ってもいなかった。
そして時は流れて2年8ヶ月。
日本代表は果たして強くなったのか。
たしかに、押していたし、惜しい場面もいくつかあった。
でも、強豪相手の善戦はこれまでもあることだったし、
「惜しい!」で満足できるほど今やサポーターは稚拙ではなくなっているはずだ。
なんだか物足りない。
この欠乏感は…?
おそらく選手がすごくいいやつにしか見えないからだ。
罵声を浴びせたいやつがいない。
岡ちゃんの趣向なのだろうが、すごく規律を大事にする真面目な選手が多いように感じる。中村俊輔も円熟したけど、チームファーストで怖さはない。もっと若くて、ぎらぎらしたヤツがみたい。香川も若いけど、なんだか大人しそうだ。
観ている側も引いちゃうような、勝手な。
そんなやつがいるとチームが乱れるのか。勝てなくなるのか。
リスクはあるかもしれない。
でも、本当に望んでいたのは、0−0の引き分けではなく
完膚なきまでに快勝することだった。
それだけしか前に進める術はないでしょ?
代表人気を心配する前に、もっともっと攻めて欲しい。
ただの「惜しい」じゃなくて、
観ている側に伝わるよう攻撃的姿勢が見てみたい。