越後湯沢「HATAGO 井仙」

国境の長いトンネルを超えるとそこは雪国だった。
夜の底が白くなった。


川端康成『雪国』で有名な越後湯沢に一泊旅行。
目的は温泉と療養などを兼ねて。
温泉は雪のちらつくところを、と選んではみたものの
今年一番の寒さで滞在中は止むことのない大雪。
新幹線でいったので、雪のせいで観光は一切なしという
ある意味贅沢な旅行。


宿泊は、「旅籠井仙」
http://www.isen.co.jp/

越後湯沢駅から徒歩3分。
あまりの近さに興ざめな面もありますが、
便利さだけを考えれば、これほど至便なことはない。

最近改築した今風なお宿。
ジャズが流れ、こぎれいなカフェが併設され、
囲炉裏もあって、間接照明で落ち着く。

完璧さをもとめなければ、よい宿だと思います。



入口

囲炉裏とジャズライブの映像


前菜

ハンバーグ


東京にいては感じられない感情がある。
雪の中を歩く感触とか、コートにひらひら落ちる雪の感じとか。
川端康成じゃないけど、トンネルをくぐると別世界で、
帰りも一気に天気が変貌した。

ふと、このトンネルをこえる想像力って
日々の生活で必要なものなんじゃかな、って思った。
山の向こうでは雪が降りしきる場所があるんだぞ、っていう
そういう想像力。

都市とか地方とかの括りで
日本をとらえちゃいけないな、と最近は思い始めています。