中村俊輔の地頭力
代表は無事に最終予選進出を決めたようですね。まぁここでモタモタしていてもしょうがないけど、だいぶ目指すサッカーの方向が固まってきた印象。あとは個人で抜いてシュートを打てる選手をどこから連れて来るか。玉田じゃ戦略はたてられても、点の可能性というところじゃまだまだかと。。
さて、中村俊輔の『察知力』を読みました。内容としてはとても平易な、彼がいかにサッカーと向き合っていたか、どうやって考えて成長してきたかが詳しく書かれていた。
彼は「監督が何を求めているか、課題を克服するためには何が足りないか」などなどその場の空気を読み、常に過酷な状況を求めてヨーロッパへ渡っていった。壁が見つかると嬉しいと感じ、それを乗り越えることに喜びを見いだす。素人から見ると不遇な時期であったセリエAでの経験も自分の引き出しを増やす良い機会と捉える。全編通じてそのメンタリティの高さが伝わって来る。
彼の名言を拾うとこんな感じ。
- ただ環境を変えるだけではダメ。「なりたい自分」を想定し、そのために必要な環境を選ぶこと。
- 試合に出れないと誰だって、気持ちが落ちる。そんなときは踏ん張らないと行けない。くさってしまえば、オーラは消えてしまい、ますますチャンスが遠のく。
- うまくいかないときは必死で「壁」を探す。壁さえ見つかれば、それを乗り越えればいいだけだから。
- 未来にいかすことが出来れば、どんな失敗でも成功だ。
- ふてくされている時間ほど、もったいないものはない。
なんだか、これらの発言を聴いていて、ふと思い浮かんだのが、「地頭力」。最近の流行りに乗って読んでいたんですけど、俊輔も「地頭力」がいいな〜と思う。
ちなみに、地頭の方にも感銘を受けたのでココに記しておこう。
1.「仮説思考力」
- 今の自分と「到達すべき自分」を明確にする。目的から考える。将来から考える。
- 目指すはカーナビ。
- 完璧主義は思考を妨げる。
- コロコロ言うことが変わる上司のカタチではなく、ココロをとらえる。「なぜ」そういうのかを考える。コミュニケーションの基本は「時間を空けずに何度も」。「ちゃんとできてから」は百害あって一利無し。同じ成果物を見ながらギャップを意識しつつ、軌道修正をかけて目的地へたどりつく
- 「兵は拙速を旨とせよ」=正確であることに縛られては行けない。65点でもスピーディに動き出せ。「出来ない理由」ならいくらでも見つかる。
- 今ある情報で腹をくくれるか。
2.「フレームワーク思考力」
- 誰もが分かる外枠、土俵を用意し、その上でコミュニケーションをはかる。
- わからないところも含めて、外枠を押さえてしまう。漏れを防ぐ。
- 客に言われたこと・思いついたことだけをやっていると、やることは次々に増えていく
- フレームワークによって想定外を減らす。
- 5W2Hを駆使して、漏れダブりを減らす!
- 外枠で分類する。
3.「抽象化思考力」
- 難しいことを簡単に言う。
- 新しい概念やツールでも、いいこと・悪いことに切り分けて考える。
- 田の字ツールで、ビジネスの共通点、相違点を洗い出し、すき間を見つける
長くなりました。。
結局、何をやるにも内容以上に、どういう意識を持ってやるか。なぜやるのか、というところが重要視されていく時代になっていくのかもしれないです。
インターネット・グローバル時代は誰しもが簡単に情報にアクセス出来て、それらしいことは簡単に言うことが出来ます。でも、その知識を駆使して、着地点を見通した上で行動に移すことの出来る「実現力」が求められていくのかもしれない。
と、言葉で言うのは簡単ですが、これはもう毎日の意識付けの問題だし、一朝一夕で身に付くものでもない。ただ、意識を変えないと何も始まらない。そこから、まずは始めてみましょう。
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